今月の主題 呼吸器疾患の画像診断
胸部X線写真
びまん性間質性病変—粒状陰影
貞岡 俊一
1
,
三井田 和夫
1
,
尾尻 博也
2
1東京労災病院放射線科
2東京慈恵会医科大学放射線医学
pp.1748-1751
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903836
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ポイント
●粒状陰影とは内部の均一な,大きさのほぼそろった散布性の円形のびまん性小結節性陰影(直径1〜4mm)をいい,通常肺間質の病変でみられる.
●しばしば小さな肺血管の断面を粒状陰影と見誤ることがあるが,正常血管の作るものよりももっとびまん性である.
●読影にあたっては,各々の粒状陰影の性状・分布,肺の容積減少や膨張,リンパ節腫大,胸水など他の異常陰影の有無を見ることが大切である.
●粒状陰影は画像上特異性に乏しいため,臨床データを参考にして,読影所見を診断に結びつけるように努力する必要がある.
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