臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン
天幕上腫瘍
扉
町田 徹
1
,
前原 忠行
1
Tohru Machida
1
,
Tadayuki Maehara
1
1東京大学医学部・放射線科
pp.2051
発行日 1981年11月20日
Published Date 1981/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217429
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われわれの施設にコンピュータ断層撮影(CT)が導入されて,すでに約5年が経過した.その間に多数の臨床例が経験され,いまや脳腫瘍のみならず脳疾患の診断にCTは欠くことのできない検査手段としての位置を占めるに至った.とくに腫瘍の検出率は高く,造影後のCTを行うと,ほとんど100%に近い診断率を得ることができる.しかし,腫瘍の質的診断に関しては,血管造影や断層撮影による情報が非常に大切である.
本稿では天幕上腫瘍について述べるが,まず他検査との比較という意味でCTと血管造影などの相違点に触れ,各腫瘍の組織別のCT所見は後でごく簡単に解説するにとどめる.したがって,掲載される症例は必ずしも組織別に配列されるわけではないので,一部前後することもあり,いささか見にくい点もあるかもしれない.最初にお断わりしておく.
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