今月の主題 膠原病—最近の考え方
膠原病とその周辺疾患
多発性動脈炎
橋本 博史
1
Hiroshi HASHIMOTO
1
1順天堂大学医学部・内科(膠原病)
pp.976-978
発行日 1981年6月10日
Published Date 1981/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217202
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多発性動脈炎は,中・小動脈の壊死性血管炎を特徴とする膠原病であるが,その診断は生検材料による病理組織学的所見によるところが多く,臨床診断は必ずしも容易ではない.中・小動脈の血管炎をきたす疾患は,臨床的に以下の4つに分けて考えると理解しやすい1).①多発性結節性動脈炎(polyarteritis nodosa, PAN),②アレルギー性肉芽腫性血管炎(allergic granulomatosis and angitis,AGA),③Wegener肉芽腫,④他の膠原病に伴う血管炎(SLE,悪性関節リウマチ,強皮症など),ここではPANを中心に診断のすすめ方,臨床像,検査所見,治療,予後について述べ,AGA,Wegener肉芽腫についても若干ふれたい.
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