オスラー博士の生涯・92
オスラーの生涯の終焉
日野原 重明
1
Shigeaki HINOHARA
1
1聖路加看護大学
pp.502-506
発行日 1981年3月10日
Published Date 1981/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217092
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オスラーは,1919年7月の満70歳の誕生日を迎えたあと,体力が徐徐に衰えるのを自ら感じて,今までひきうけていた公的仕事をできるだけ早くきるように努力し,また自分の仕事を整理しはじめた.9月に入ってからは,しつこい咳の発作で臥床することになり,11月になると自宅で付添いの看護婦をつけて療養することになった.
人と長話をすると咳込むので,オスラーには読書が一番の心の慰めとなった.12月に入ると病状は進行し,胸痛を起こしたりして肋膜炎が疑われ,胸腔穿刺が行われた.その間オスラーは,主治医の参考になるように自分で病床メモを書き記していた.
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