臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
IV.肝・胆道・膵疾患
体質性黄疸 VS 体質性ICG排泄異常症
浪久 利彦
1
,
南部 勝司
2
Toshihiko NAMRHISA
1
,
Masaji NAMBU
2
1順天堂大学医学部・内科(消化器)
2中央鉄道病院・消化器内科
pp.1944-1945
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216824
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なぜ鑑別が問題となるか
実際には,この両者が鑑別上問題になることはあまりない.それは,体質性黄疸では黄疸が必発であるのに対し,体質性ICG排泄異常症(ICG異常症)では,通常は,自覚的にも他覚的にも症状を現わすことがないからである.しかし,過労,飢餓,発熱,妊娠,肝疾患の合併などに伴って,ICG異常症でも黄疸をきたすことがあり,この時に鑑別が問題になる.
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