臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集
II.糞便検査
21.便脂肪
松村 高典
1
1自治医大一般外科
pp.1674-1675
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216125
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異常値を示す疾患
糞便に関した定量検査のうち現在最も実用的で基本的な値は,1日の糞便排出量とその脂肪含量である.これが異常高値を呈する疾患が表1である.吸収不良症候群の中には,消化か吸収の不良のいずれかに偏った病態がありうるが,一応これらを総称している,これらの疾患は,あたかも燃料を不完全に燃焼させたときに残渣が多い状況と似ている.つまり消化にしろ吸収にしろ,不全のある際には大量の糞便が排泄され,その中の脂肪含量が高い(脂肪便steatorrhea).
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