プライマリ・ケア
プライマリ・ケアにおける呼吸器科診療(1)—胸部X線写真の正しい撮り方・読み方と肺癌の早期発見を中心に
濱名 正太郎
,
新野 稔
pp.1571-1575
発行日 1979年10月10日
Published Date 1979/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216094
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どんな呼吸器疾患をみるか
新野 本日のテーマはプライマリ・ケアにおける呼吸器科診療ということですが,先生が実際取り扱っておられる患者の中で,呼吸器疾患はどれぐらいの比率を占めておりますか.
濱名 外来てみておりますと,呼吸器,消化器,心血管系の疾患が多いようですね.中でも呼吸器疾患は非常に多い.たとえばかぜ症候群などはやたらに多いわけです.日常診療における統計はもちろん,救急診療でも同じです.鎌倉市では昭和49年以来,世界で初めてコンピュータを使って,どこにどんな科の,どんな医師がいて,どの患者に応ずることができるか,ということが数分間でわかる情報システムを作ったわけです.このシステムを使っての全市における1週間の時間外の患者の統計をとったことがあります.それによると,1週間に333名の患者があって,その中の29.4%が呼吸器疾患で,最も多かったのです.
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