今月の主題 肺機能検査の実際
肺機能検査の機器と測定法
大塚 洋久
1
1北里大内科
pp.480-481
発行日 1979年4月10日
Published Date 1979/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402215824
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全自動型血液ガス測定装置(図1)
pH,PO2,PCO2を機器の右下部の恒温室内におさめた電極によって測定する.電極の較正は一定時間ごとに自動的に行われており,ほとんど手数を要しない.検体は右下部の前面パネルにある注入口から注入する.被検者の体温および血色素量を左端のダイアルに入力すると,実測pH,ガス分圧値が体温補正され,また重炭酸イオン,base excess,O2含量,O2飽和度が自動計算される.得られた値はすべてディジタル表示され,また左下の自動プリンターで検査伝票へプリントされる.
検体はヘパリンでシールした注射器またはヘパリン加工ガラス細管に無気的に採取する.被検者はできるだけsteady stateにおく.また,可能であれば空気呼吸下での採血も行う.測定は採血後できるだけすみやかに行われることが望ましいが,やむを得ないときは検体を0℃に保存するか,または採血後の経過時間で測定値を補正することも,ある程度まで認められる.
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