今月の主題 デルマドローム—内科疾患と皮膚病変
消化器疾患
HB抗原血症と皮膚変化
斉藤 隆三
1
1北里大皮膚科
pp.1586-1587
発行日 1978年11月10日
Published Date 1978/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208091
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はじめに
B型肝炎ウイルス(HBV)の感染では,急性感染と持続感染とがみられ,急性期では,全身倦怠感,嘔気,嘔吐,発熱,右季肋部痛,そして黄疸など肝炎の症状がみられるほかに,抗原抗体反応によると考えられる肝外病変(extrahepatic manifestation)をきたすことが知られている1).
HBVに関連した抗原抗体系にはsurface antigenであるHBs抗原・抗体系,core antigenのHBc抗原・抗体系,そしてe抗原・抗体系の3つがあり,BlumbergらのAu抗原はHBs抗原に相当している.血清HBs抗原はHBV感染後3〜6週で通常陰性化し,その前後よりHBc抗体がみられ,HBs抗体は6ヵ月前後になり認められるようになる.
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