今月の主題 慢性骨髄増殖症候群
真性多血症など
PVからAGLへの転化例
三国 主税
1,2
1国立札幌病院
2北海道がんセンター内科
pp.1147-1149
発行日 1978年8月10日
Published Date 1978/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207986
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真性多血症(PV)から急性白血病(AL)への転化は自然経過の一つの型であるともみられるが,32Pなどの放射性物質がその発生を誘発するとの報告もあり,発生原因は未だ明らかにされていない.PVからALへの転化例は欧米に比較的多くみられるが,本邦では少ない(星野によると6例).PVの治療に抗腫瘍剤,瀉血,32Pなどが使用され,診断後13年目に脾腫を伴う高度の貧血,14年目にさらに白血病への移行を疑わせる病状を呈し,剖検によりmyeloid metaplasia(骨髄様化生)から急性骨髄性白血病の初期に転化している症例を筆者は経験した.
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