今月の主題 急性期脳卒中の臨床
検査
検査のすすめかた
荒木 五郎
1
1美原記念病院内科
pp.19-23
発行日 1978年1月10日
Published Date 1978/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207695
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はじめに
急性期脳卒中の診断で,何が最も基本になるかといえば,やはり現病歴と既往症を詳細にとり,これに基づいて,神経学的検査を注意深く行うことであろう.そのうえで補助的診断法として各種臨床検査を行い,診断を確実なものにすることが常道であると考える.
しかし,最近開発されたcomputerized tomography(CT)は脳卒中の診断に革命をもたらしたといっても過言ではない.すなわち,CTに入れさえすれば,大部分の症例において脳出血か,脳梗塞かが判明するし,さらに病巣の部位,大きさがわかってしまうわけである.しかし,現在においては,CTを利用し得る場合は一部に限られているので,やはりCTのみに頼ることなく,神経学的症状による診断,局所診断を十分に修得したうえで,CTを活用すべきであろう.
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