今月の主題 熱性疾患への臨床的アプローチ
発熱患者のみかた
検査のすすめ方
林 康之
1
1順大臨床病理学
pp.340-341
発行日 1977年3月10日
Published Date 1977/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207104
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主訴が発熱であっても現病歴の聴取現症のいかんによって,スクリーニングから始めるか,直ちに専門的な検査を行うかはかなり異なった場合があろう.患者の年齢,性別,発熱の程度,持続,局所所見や随伴症状の有無流行時期に当たったか否かなどすべてが検査項目の選択に欠かせない要素となる.また,多少とも症候が見出されれば必然的にその方向へと検査の選択も引きずられがちであり,思わぬ陥穽に困惑することもあろう.以下,ひと通りのスクリーニングテストに始まり,そのデータからの検査のすすめ方をまとめて述べる.ただ,検査の範囲はなるべくどこでも実施可能な検体検査に限り,スクリーニングテスト項目としても,尿定性,尿沈渣,赤沈,白血球数,末梢血液像,CRPなどだけをとりあげることとする.
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