臨時増刊特集 診断基準とその使い方
IX.血液・造血器疾患
赤血球増加症
外山 圭助
1
1慶大内科
pp.2114-2116
発行日 1977年12月5日
Published Date 1977/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207612
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概念
赤血球増加症(erythrocytosis)とは赤血球の増加をいう.一方,多血症(polycythemia)とは,厳密には全血球の増加を意味するが,一般には赤血球増加症とほぼ同義語に使用されている.真の赤血球増加症は総循環赤血球量(total RBC volume=TRV)の増加を指す.症状としては顔面や粘膜の紅潮,Ht値の増加,赤沈値の減少がみられる.診断には血液値が大体正常値+2標準偏差以上であれば赤血球増加症が疑わしくなるので,その診断基準は表1に示すごとくになる.
赤血球増加症は病態により次のごとくに分類される.
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