臨時増刊特集 診断基準とその使い方
V.内分泌・代謝疾患
高脂血症
中村 治雄
1,2
1慈恵医大
2青戸病院内科
pp.1924-1926
発行日 1977年12月5日
Published Date 1977/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207554
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定義
高脂血症(hyperlipemia,lipemia)は,狭義には血清白濁を示し,トリグリセライド(TG)の増加をみるものを指しているが,広義には高脂質血症(hyperlipidemia)と同意語である.これは血清TG,コレステロール(C),燐脂質(PL),遊離脂酸(FFA)のいずれか一つ以上の異常増加を指している,また,カイロマイクロン,pre-β-リポ蛋白(VLDL),β-リポ蛋白(LDL),α-リポ蛋白(HDL)の増加を示す高リポ蛋白血症(hyperlipoproteinemia)とも同意語的に用いられている.しかし,厳密には,これらの中でも高リポ蛋白血症と,高脂質血症または高脂血症とは区別すべきであると考えられる.それはリポ蛋白としての異常があるか,脂質側に異常があるかを鑑別する必要がある.
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