今月の主題 熱性疾患への臨床的アプローチ
各種疾患と発熱
内分泌疾患
武部 和夫
1
1弘前大第3内科
pp.356-357
発行日 1977年3月10日
Published Date 1977/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207111
- 有料閲覧
- 文献概要
内分泌疾患のうちで感染に罹患しやすいものが存在するが,本稿では内分泌疾患のうちで発熱を主な症状としてくるものにつき述べたい.
発熱を伴う内分泌疾患として下垂体,甲状腺,副腎皮質のクリーゼ,亜急性甲状腺炎などが知られている.クリーゼは稀な現象であるが,一般にショック症状を呈し,ときに発熱をみるが,緊急治療を要するので,できるだけ早く内分泌腺のクリーゼと診断し,的確な治療を施行しなければならない.これら内分泌疾患における発熱は感染の徴候がなく,割に突発的に発熱をきたすことが多く,発熱の裏面に存在する内分泌疾患を見出さなければならない.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.