内科専門医を志す人に・私のプロトコール
感染症など/神経系疾患
瀬古 敬
1
,
宮薗 千代子
2
1京都市立病院内科
2虎の門病院内科
pp.1160-1161
発行日 1976年8月10日
Published Date 1976/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206716
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内科専門医試験受験のために提出する「入院患者受持症例の記録」は,9つの分野に分類することになっています.その最終の第9項は「感染症など」となっていて,「感染症を含む,その他分類しにくい症例」のようにも理解できるところでした.私はこの項目の中に提示症例のPickwickian syndromeを含めて提出しましたが,試験当日,試験官の先生は「感染症」と思っておられたようで,訝しく思われたようでした.
本例はチャールズ・ディケンズのある小説に特徴的に記載されてあるような,極端な肥満,傾眠傾向などをきたす疾患です.本例はほかにも対人関係の上でも重大な問題をもっていた患者です.このような患者を臨床家として的確に治療していくには,physicalな面に対する対応と同時にmedicosocial & clinicopsychologicalな対応も重要であります.それらの点で十分に治療できたわけではありませんが,症例としては興味深いところが多く,参考になればと思い,供覧させていただきました.
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