今月の主題 内科疾患としての先天性代謝異常
高脂血症をみたとき
治療のすすめ方
大平 誠一
1
,
後藤 由夫
1
1弘前大第3内科
pp.920-922
発行日 1976年7月10日
Published Date 1976/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206635
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はじめに
高脂血症には,原因疾患が明らかな二次性高脂血症と,遺伝性素因をもつ原発性高脂血症とがある.二次性高脂血症に比べると,原発性高脂血症の発生頻度は少ない.しかし,二次性高脂血症の原因となる肥満,糖尿病,膵炎などは,原発性高脂血症の高率な併発症でもあり,家族調査を行えば,原発性高脂血症の頻度はより高いものと思われる.
原発性高脂血症は,二次性高脂血症に比べ動脈硬化症の発生も若年に多く,程度も重く,進展性も早い.治療の主流は食事と薬物による脱脂血療法であり,早期発見と適正な栄養素配分,さらに的確な薬物療法である.
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