今月の主題 神経内科の動き
注目されている神経病
Herpes Simplex脳炎
庄司 紘史
1
,
本藤 良
2
1都立府中病院・神経内科
2東大医科研・ウイルス感染
pp.1403-1405
発行日 1974年11月10日
Published Date 1974/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205650
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Herpes simplex脳炎(HS脳炎)は散発性のウイルス脳炎中頻度がたかく注目され始めた.新生児では全身感染の一環としてみられるが,成人例においては脳に限定し,大脳辺縁系—側頭葉・眼窩脳が好発部位であり,病理学的には壊死傾向がつよく,神経・グリア細胞にCowdry A型の核内封入体をみとめる.
本邦では剖検例を中心に30例前後の報告があるが,その臨床像,脳波・髄液所見の特徴など臨床的知見の集積とともに,臨床レベルでいかに診断し,治療するかに関心が寄せられている.
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