くすりの副作用
エリスロマイシンエストレートの肝障害
清水 喜八郎
1
1筑波大・内科
pp.944-945
発行日 1974年7月10日
Published Date 1974/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205503
- 有料閲覧
- 文献概要
エリスロマイシンエストレートはエリスロマイシンプロピオン酸エステルのラウリル硫酸塩であるが,そのものの市販名が,アイロゾンであることが意外と知られていないという奇妙な現象があるようである.つまりエリスロマイシンエストレートには,肝障害があるという事実は知っているが,アイロゾンにあるということは必ずしも知られていないのではないかと考えられる面もある.このことは本誌10巻7号における座談会において石引博士が,市販名と一般名の関係が正しく理解されていないことをのべられているが,確かにそのような事実も存在する.このことと関連性はないのかもしれないけれど,この薬剤の使用が年年増加していることも,1つの不思議な現象と考えざるをえない.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.