検体の取扱い方と検査成績
尿中ホルモンの定量検査
屋形 稔
1
1新潟大・検査部
pp.1200-1201
発行日 1973年9月10日
Published Date 1973/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204905
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尿中のホルモン定量が従来ルチンの方法として多く用いられてきた理由は,24時間の蓄尿が可能で日内リズムにあまり左右されず,全体の情報が把握できることと,単位時間内に分泌される微量ホルモンでも1日尿という十分量から抽出できる利点によるものである,しかし尿中にはホルモン分子も含まれる一方,大量が代謝産物として排泄され,これも含めて定量している点や,尿中阻害物質の存在という問題があり,検体の取り扱い方と検査成績の判断にはこれら尿中ホルモンの性質を知って行なう必要がある.
ルチンにしばしば用いられる尿中ホルモン定量はゴナドトロピン(GTP),カテコーラミン,VMA,17-OHCS,17-KGS,17-KS,17-KS分画,エストロゲン,プレグナンジオール,プレグナントリオールなどがあり,特殊検査としてはテストステロン,アルドステロン,セロトニン代謝物(5-HIAA)などがある1).
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