今月の主題 内科最近の話題
感染症
抗生物質の代謝
清水 喜八郎
1
1東大・第1内科
pp.438-439
発行日 1973年4月10日
Published Date 1973/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204680
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従来,抗生物質の検討は,抗菌作用の研究,つまりIn vitroの抗菌力の試験と生体内における活性型のものの追求がその主流であった.事実,菌に対する薬剤の抗菌力と病巣における薬剤レベルの相互反応によって,その抗生物質の薬効を推定する場合が多いからである.
薬剤が生体に与えられたとき,生体は与えられた薬剤を吸収し,代謝し,そして排泄する.その過程における薬剤の分布が,その薬剤の効果を発揮することになる.薬物の生体側のうけいれ方が,その薬物の有効性と安全性を裏付ける重要なデータを提供することになる.
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