今月の主題 新鮮脳卒中
病態生理
脳卒中と脳腫張
福内 靖男
1
1慶大神経内科
pp.22-23
発行日 1973年1月10日
Published Date 1973/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204545
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脳卒中時の病態生理とくに脳循環代謝の変動については,多くの研究がなされているが,脳腫張あるいは脳浮腫が注目され,その対策の重要性が強調されるようになったのは,比較的最近である.
脳腫張とは,脳組織内の水分増加による脳浮腫ばかりではなく,脳血管内の血液量,脳脊髄液の増加,さらに脳腫瘍組織の増殖などによる脳全体容積の増大を意味し,脳浮腫よりは広義に用いられている.脳出血時の血腫形成は,脳腫張および脳圧亢進を来たすことは容易に理解されるところである.以下脳軟化による脳腫張について主に述べることとする.
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