特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
III.消化管
7.日常よくみられる大腸の異常
過敏大腸症
山形 敞一
1
1東北大内科
pp.1047-1049
発行日 1972年7月5日
Published Date 1972/7/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204197
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不定の腹部症状や便通異常を訴えているにもかかわらず,明らかな器質的変化や先天異常を認めない場合のあることが,Howship(1830),Wilson(1922),Ryle(1928)らによりしだいに明らかにされ,ことにJordan & Kiefer(1929)以来Irritable colonと称されるにいたった.本症はその症状に応じてSpastic colon,Unstable colon,Colonic neurosis,Functional colitis,Mucous colitisなどとも称せられ,わが国でも刺激結腸,交替性便通異常症,大腸ジスキネジーまたは過敏性大腸などといわれているが,近ごろでは過敏大腸症という名称が多く用いられている.
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