診療相談室
Heberden結節の治療
佐々木 智也
1,2
1東大
2東大保健センター支所
pp.276
発行日 1972年2月10日
Published Date 1972/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204013
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質問 Heberden結節はよくリウマチと間違えられるということですが,これが痛む場合もかなりあると思います.治療をすることにより変形の進行をとめることができましょうか.できるとしたらその治療法を.(秋田市・M生)
答 Heberden結節は遠位指節間関節にみられる原発型の変形性関節症で,病理組織学的には,日本人に多い膝の変形性関節症と変わらない像を示す.すなわち,第一に関節軟骨の変性壊死が先行し,これに次いで軟骨下骨の硬化と増生が起こり,背面でHeberden結節として触知されるようになる.結節が触知される時期になると,既に軟骨下骨には関節面側から骨びらんerosionがはじまり,X線写真で凹凸不平にみえるようになる.さらに遠位指骨が亜脱臼になったり,屈曲拘縮にまで発展する.
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