症例
腎臓病および高血圧症患者の妊娠・分娩について
柴垣 昌功
1
,
日野原 重明
1
,
伊藤 博之
2
,
松岡 松男
2
1聖路加国際病院内科
2聖路加国際病院産婦人科
pp.1934-1937
発行日 1971年12月10日
Published Date 1971/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203946
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腎臓病の既往がある婦人,あるいは血圧の高い婦人に,妊娠の継続を許してよいか否かは,臨床家がいつも頭を悩ます問題である.患者にとっても,結婚して子どもを産めるかどうかは,その人の幸不幸に大きく影響する深刻な問題であろう.
われわれは最近までに,腎臓病および高血圧それぞれ15名の患者について,おのおの20回の妊娠・分娩の経過を観察し,妊娠が血圧および腎機能に与える影響,および,逆に高血圧,腎臓病が妊娠・分娩に与える影響について,内科および産科の立場から検討を加え,妊娠継続の可否について,一応の基準を得たので,ここに報告する.
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