病理夜話
心臓
金子 仁
1,2
1国立東京第一病院病理
2日医大老研
pp.1699
発行日 1971年10月10日
Published Date 1971/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203886
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病理解剖は,いうまでもなく死因を究明することがその目的の1つだが,剖検後直接死因は何かと臨床医に聞かれると,とまどう場合が決して少なくない.脳出血だとか,心臓破裂だとか一見明らかなものはよいが,大きい病変がない場合は誠に困る.要するに全身衰弱で死んだのでしょうと答えざるをえない.
そこで解剖の時,死体の心臓をよく検べるのが大切になる.心臓はかなりの病変があれば,少なくとも死因の1つを見つけうることになるからである.
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