臨時増刊特集 身体所見のとり方と診断のすすめ方
●得られた身体所見から診断へ
XII.循環器系—症例からみた心臓病のべッドサイド診断
循環器系—症例からみた心臓病のべッドサイド診断
五十嵐 正男
1
1聖路加国際病院内科
pp.886-890
発行日 1971年5月20日
Published Date 1971/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203683
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ベッドサイドは臨床家にとって試練の場である.ここで彼はまったく未知の相手に挑戦され,試されるが,近代的な臨床検査法はここでは未だ利用できない.循環器疾患だけに限らず,臨床家はここではポイントをつかんだ病歴と,正確なphysical examinationでもって総てを判断してゆかねばならない.
われわれはベッドサイドに立ったら①患者全体をよく観察し,②外から触れたり見えたりできる動脈や静脈をよく観察し.③全身の神経を手に集中して触診と打診を行ない,④最後に聴診を行ない,そしてそれら全体を総合的に判断して1っの診断にもってゆくわけである.
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