各科のトピックス 外科から
外科的に治療しうる高血圧—腎血管性高血圧の診断を中心に
初音 嘉—郎
1
1東女医大心研
pp.654-655
発行日 1971年5月10日
Published Date 1971/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203624
- 有料閲覧
- 文献概要
早期に発見されれば外科的処置で完治
腎血管性高血圧(或いは腎動脈狭窄性高血圧といわれる)は1側または両側の主幹腎動脈の部分的狭窄に基づく腎血流量の低下で腎血圧調節機構を通じRenin-Angiotensin系が賦活されるため生ずる続発性高血圧で,60歳以下の全高血圧患者の6-8%がこれに帰因されるという.
本症は早期に発見され,適切な外科的処置により腎血流が正常に戻されるならば完全に根治しうる疾患である.したがって高血圧を呈する患者の診療にあたる者はその存在の可能性を常に念頭に置くべきである.
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.