日本人の病気
肥満
後藤 重弥
1
1朝日生命健康増進診療所
pp.202-203
発行日 1971年2月10日
Published Date 1971/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203504
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肥満の判定
肥満とは,体の脂肪組織が過剰に増加した状態であり,その程度はいわゆる"標準体重"と比較して決められる.日本人の標準体重表については,昭和36年4月栄養審議会により発表された性・年齢別の身長および体重推計値や慶大・松木氏の身長別体重表1)などがある.現在臨床家における標準体重算定は,Broca氏法(身長-100)に0.9を乗じた数値が多く使用されている.これでは性・年齢に対する配慮がなされていないが,実際にははなはだ簡便で有効である.一方,わが国の生命保険医学で主に用いられているものは,丹治氏法〔(胸囲+腹囲)-身長=K〕で,K=0をもって基準体としている.これは、わが国の生命保険審査では体重の計測が不可能なことが非常に多いためで,体重の代わりに胸・腹囲の和を利用したものである.
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