臨床メモ
全身倦怠感—季節・年齢によってどう考えるか
渡辺 淳
pp.224
発行日 1970年2月10日
Published Date 1970/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202987
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ほとんどの疾病の初期症状は全身倦怠感ではないでしょうか.だから‘全身倦怠感’は身体のどこかがおかしいという‘身体違和感’と同じくらい漠然とした訴えのように思われます.したがって全身倦怠感を訴えてくる疾病の名前をあげれば,きりがありません.ここでは開業医として日常比較的遭遇しやすいものにとどめたいと思います.しかも全身倦怠感だけを主訴として患者が来診した場合にかぎりましょう.
夏ならビタミン欠乏症,いわゆる脚気,脚気様症候群,冷房病やいわゆる夏バテ(夜ふかしをしていないか,睡眠不足ではないか,特に高温または多湿の環境条件のもとで働くなり遊ぶなりしていないか,扇風機をまわしっぱなしで,しかも裸で寝たりしていないか,水分をとり過ぎていないか,食事のバランスがとれているか,ときにはsex過剰ではないか)などを聞くことを考えます.
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