話題
盛んな失語症研究—第4回リハビリテーション医学会総会から
芳賀 敏彦
1
1国立療養所東京病院外科
pp.1271
発行日 1967年9月10日
Published Date 1967/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201906
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すべての疾患については今後に期待
一般講演を発表順にみるとCVA1)に関するものが18題つづき62題の全演題の約3割を占めた。CVAの分類,治療(含整形外科手術),心理面,遠隔成績,についてかなり活発な質疑応答があつた。対麻痺に関するものは3題でとくに早期(発症後10日まで)の治療,看護がその予後に強く影響することが述べられた。PMD2)に関するもの3題で東大上田らは呼吸問題をとりあげ病期と%VCの正の相関を示した。いつもながらの徳大山田らの積極的研究,治療が発表された。CP3)はシンポジウムももたれたためか3題にすぎなかつた。本学会で特にめだつたのは12題の言語障害関係のものがあり,うち10題が失語症に関するものであつた。このうち7題は,失語症の情報科学的研究のテーマのもとにシリーズとして組織だつた方法で電子計算器を使用した分析をも含めて行なわれた。切断の問題が義肢も含めて4題あり,各種疾患の理学療法,作業療法を中心としたリハビリテーションが8題つづいた。N2O使用下の機能訓練は麻酔科と組んだ新しい方法であつた。心に関するものが3題でいずれも心筋硬塞に関してであつたがうち1題は弁膜疾患,高血圧性心疾患にもおよんだ。老人に関するもの2題はいずれも老人のADL4)を点数で評価分析したもので一つは都内特定施設につき他の1題はその全国調査であつた。
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