話題
リハビリテーション医学会総会に出席して
佐々木 智也
1
1東大物療内科
pp.1010
発行日 1964年10月10日
Published Date 1964/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200503
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リハビリテーション医学会の性格
日本リハビリテーション医学会は昨年11月に創立された新学会で,去る7月12日に第1回総会が水野祥太郎会長主催のもとに大阪において開催された。最近は各科それぞれの領域のなかでの学会細分化がめだつが,リハビリテーション医学会は逆に臨床各科のもつ共通な問題をとりあげた広域な新学会としてユニークな性格をもつている。医学を,発病という一つの時点を中心に時間の経過にそつてながめてみると,基礎医学の一部をのぞき予防医学,治療医学リハビリテーション医学の三者に分けて考えることができる。したがつて,リハビリテーション医学会はかりに予防医学会,治療医学会といつたような膨大な分野を包括する医学会があれば,それとてい立する性質のものである。この性格は第1回総会の演題内容からも明らかで,脳血管損傷20題,脳性小児マヒ6題,循環器疾患6題,呼吸器疾患6題,運動機能訓練5題,精神疾患3題,眼科疾患3題,耳鼻科疾患3題,リウマチ2題,筋疾患2題,癩2題その他となつているし,待別講演も大阪府立身体障害者更生指導所所長田村春雄博士の職能療法に関するものと,東大物療内科大島良雄教授の脳血管障害に関するものが行なわれた。
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