治療のポイント
利胆剤
真下 啓明
1
1北大・第二内科
pp.522-523
発行日 1967年4月10日
Published Date 1967/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201733
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従来から肝・胆道疾患に対して,あるいは黄疸治療の目的に利胆薬が習慣的に用いられてきた。しかし,考えてみるとこれらの利胆薬はそれぞれの化学構造に差異があるごとく,その作用機序にも差異があるはずである。しかしこの詳細はほとんど明らかにされていない。また作用の結果としてみられる胆汁の量,とくにその成分の変動に関しても不明な点が多い。それらがいまだ十分に明らかにされていないのは胆汁成分の特徴であるビリルビン,胆汁酸などの生化学的研究が進歩したのは比較的近年のことであり,また利胆薬の作用の場である肝の病態が複雑であることによると考えられる。
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