グラフ
糖尿病の眼底所見
樋渡 正五
1
1日医大眼科
pp.1530-1531
発行日 1966年11月10日
Published Date 1966/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201530
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糖尿病性網膜病変は古くは動脈硬化,腎炎,血圧亢進による病変と区別し難いもの,あるいはその特殊型とみなされてきたが,Ballantyneによつて血管瘤の発見と静脈病変から網膜症の独立性が主張せられ,近年特に注目せられるようになつたのは,糖尿病患者の生存期間がのびて,網膜症の発生頻度が増加したこと,その治療はきわめて難治で,失明への危険を持ちながら適確な予防法がないことや,さらにKimmelstiel-Wilsonとの関係における重要性などが再認識されたことなどであろう.したがつて網膜病変は糖尿病における全身的病態の判定にある程度有力な手掛りを与えるものであることが十分了解できるわけである.
糖尿病性網膜症の分類にはWagenerの分類あるいはScottの分類がよく利用される.
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