文献抄録
耐糖検査偽陽性の腎性糖尿—JAMA August 2, 1965より
浦田 卓
pp.1836
発行日 1965年12月10日
Published Date 1965/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201106
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はじめに
糖尿は一つの症候である。発熱が一つの症候であるのと同様である。で,糖尿をみれば,それが食餌性糖尿か,腎性糖尿か,それとも糖尿病--耐糖力が衰えたために血糖値が異常に高くなつているもの--であるかを決めなければならない。それには,血糖曲線を描いてみるのが常道である。
さて,血糖検査をするさい,大切な注意が一つある。それは,検査まえの3日間は被検者に少なくとも1日含水炭素200〜300gmを含む食餌をとらせておくということである。というのは,含水炭素を制限すると,正常人でもブドウ糖の体内における利用が障害され,したがつて血糖検査をすると,糖尿病類似の耐糖曲線がえられる,ということになりかねないからである。
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