簡易臨床検査のやり方と評価
無胃管胃液検査法
石井 暢
1
1昭和大・臨床病理
pp.1608
発行日 1965年11月10日
Published Date 1965/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201043
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胃液検査法には胃管法と無胃管法とがある。胃管法たとえばKatsch-Kalk法などでは胃液を採取しながらその状態の変化を観察することができると同時に胃内容からとくに細胞,血液,食物残渣なども検査できる利点がある。しかしなにぶんにも長い胃管を嚥下させるという被検者に与える苦痛が大きい。したがつて,よほどの適応がないかぎりこれを実施することは困難で,また方法自体短時間で多数の人を検索することができない。
予防医学的に多数の対象からあるいはドック的な健康診断では単に胃液の酸度の程度を知るだけでもきわめて大きな意味をもつ。このためには被検者の負担をできるだけ軽減し,しかも相当高い確率で推定できる簡単な方法があればよい。
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