統計
国民の傷病量
滝川 勝人
1
1厚生省統計調査部
pp.938
発行日 1964年9月10日
Published Date 1964/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200484
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日本国民は,どれ位傷病にかかるのでしようか。いま,これを調査員による世帯のききとり調査として,毎年行なわれている「国民健康調査」について,昭和37年10月の結果をみますと,国民1人が1年間に平均2回傷病にかかり,約28日間傷病の状態にあることになります。また,これを治療方法別にみますと,図1のようになります。すなわち,医師・歯科医師など医療施設にかかるのが全体の56.4%と過半数を占め,ついで買薬の39.2%,あんま・はり・きゆう・柔道整復師の3.7%,その他となつております。
一方,医療施設を利用する患者数はどれ位あるのでしようか。これには,全国の医療施設を対象として,層化無作為抽出法により選ばれた病院・一般診療所・歯科診療所について,毎年ある一定の日に,その施設を利用する全患者について調査する「患者調査」があります。昭和37年7月18日(水曜日)の結果をみますと,その日に全国の病院・診療所で診療をうけた患者数は約500万人と推計され,国民19人に1人の割合で診療をうけていることになります。これを,施設の種類別にみますと,もつとも多いのが一般診療所で,患者総数の54.7%をしめる274万人,ついで病院の148万人(29.6%),歯科診療所78万人(15.7%)となつております。また当日の入院患者が68万人で総数の13.7%,外来患者が432万人で総数の86.3%をしめております。
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