ファースト・エイド
頭部外傷の見分け方
喜多村 孝一
1
1東京大学・脳神経外科
pp.128-129
発行日 1964年4月10日
Published Date 1964/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200248
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頭部外傷は今日ではきわめてしばしばみられるものであつて,外科医のみならず医師ならば誰でも好むと好まざるとにかかわらずその救急処置の責を負わされる機会が多くなつてきたように思われる。
外傷に際してはひとり頭部外傷に限らず正しい治療方針のもとにできるだけ早く適当な処置治療を行なうことが必要であるが,頭部外傷においては致命率が他の部の外傷のそれの追従を許さない高率であるので,とくにこの点に留意しなければならない。限られたわずかな紙面で「頭部外傷の見分け方」の説明に意をつくすことは到底不可能であるので,ここでは最も重要な点に焦点をしぼつて以下に記載する。
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