特集 関節リウマチ・膠原病—症例で学ぶ診断と治療
膠原病の診断・治療
成人Still病
岩波 慶一
1
1練馬光が丘病院膠原病リウマチ内科
pp.2141-2147
発行日 2014年11月10日
Published Date 2014/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200131
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ポイント
◎成人Still病の診断に有用な皮疹は,日内変動を伴う紅斑と掻爬痕のKöebner現象であるscratch dermatitis(むち打ち様紅斑ともいう)であり,山口基準の「定型的皮疹」以外の皮疹が出現することが多い.
◎検査所見では炎症反応(CRP,赤沈)は全例で陽性であるが,血清フェリチンは正常であることもありうる.
◎治療はプレドニゾロン0.5〜1mg/kgで開始するが,血清フェリチン高値例では慢性関節炎型の経過をたどりやすく,メトトレキサートなどの抗リウマチ薬の併用を要する.
◎2系統の血球減少,肝機能障害,血清フェリチン高値の場合はマクロファージ活性化症候群の合併を疑う.
◎診断,治療に難渋する例は専門医へ紹介する.
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