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昔の教授回診は怖かった!
大西 真
1
1東京大学医学部附属病院消化器内科
pp.116
発行日 2003年11月30日
Published Date 2003/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107414
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筆者は昭和55(1980)年に卒業し,東京大学医学部附属病院第3内科で研修医生活を始めました.沖中内科以来の伝統が続いていた内科で,当時は糖尿病の大家の小坂樹徳教授が主宰されていました.
それは厳しい回診で,前夜は徹夜で回診の準備をしたものです.病室の隣の医師勤務室で,医局の先生方に取り囲まれながら,教授と一対一で回診を受けねばならず,誰も手助けはしてくれません.温度板を見ながらの真剣勝負でした.先輩からは決して目をそらしてはいけないと忠告されていました.温度板で,患者さんの体温,脈拍,血圧,体重,食欲,睡眠,便通,尿量といった基本的な情報の推移を重視されました.食欲がないのはなぜか? 発熱があるのはなぜか? きちんと説明しなければなりません.
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