特集 もう見逃さない!迷わない!―非血液専門医のための血液診療
この血液疾患を見逃してはいけない―専門医への紹介のタイミング
二次性貧血・出血性貧血・骨髄異形成症候群(MDS)
川端 浩
1
1京都大学大学院医学研究科血液・腫瘍内科学
pp.410-412
発行日 2014年3月10日
Published Date 2014/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107358
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ポイント
◎貧血を認めたら,まず,MCVと網状赤血球数をチェックする.
◎炎症性貧血はやや小球性・低色素性で血清鉄が低下するが,鉄欠乏性貧血とは異なり血清フェリチン値が低下しない.
◎腎性貧血では,通常,血清エリスロポエチン値が低下しない.腎機能障害のために,貧血に見合った増加がみられないだけである.
◎急性の出血による貧血では,網状赤血球数増加のためにやや大球性になる.
◎原因不明の大出血の際には,凝固系の検査を忘れない.
◎骨髄異形成症候群(MDS)では,やや大球性の貧血になることが多い.
◎白血球,赤血球,血小板のうち複数の減少,原因不明の貧血の持続,および末梢血に芽球がみられたら,血液専門医に紹介する.
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