特集 エマージェンシーの予兆を察知する―リスクを評価し危機に備える
バイタルサインから緊急性を読みとる
喘ぎ呼吸―心肺停止の前兆
入江 聰五郎
1
1浦添総合病院総合診療科
pp.592-595
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106733
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ポイント
◎呼吸の異常を認めたら回数を確認し,一過性でも徐呼吸と判断したなら「一過性徐呼吸の5病態」を呼吸パターンから鑑別しよう.
◎一過性徐呼吸の5病態は,“ABC2S”で記憶しよう.
◎喘ぎ呼吸(agonal gasp)なら積極的な蘇生治療を開始するが,AEDではなく,手動操作の除細動器を準備しよう.
◎注意:くも膜下出血でも喘ぎ呼吸を認める症例が数多く報告されている.この場合,脈拍を触知できたり,体動がある場合が多い.あくまで喘ぎ呼吸は脳幹損傷の所見であり,全身循環動態が保たれていないと判断したときは心肺蘇生を積極的に行う.
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