今月の主題 外してならない循環器薬の使い方 2012
循環器疾患に対する薬物療法の基本
抗血小板薬/抗凝固薬服用時の抗潰瘍薬
平石 秀幸
1
,
島田 忠人
1
1獨協医科大学消化器内科
pp.66-69
発行日 2012年1月10日
Published Date 2012/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105738
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ポイント
★低用量アスピリンの効能・効果は,消化管合併症のリスクのために制限される.
★米国におけるアスピリン/非ステロイド性抗炎症薬NSAIDによる死亡率は,年間20~25例/100万と推定されている.
★平均的な消化管リスクの患者では,低用量アスピリンの上部消化管病変はH2受容体拮抗薬とPPIにより予防される.
★低用量アスピリンによる上部消化管出血の再発抑制はH. pylori除菌単独に比べ,除菌+PPI投与がより有効である.
★消化管ハイリスクの患者では,低用量アスピリン投与による潰瘍再発はPPIにより予防される.
★抗血小板薬および抗凝固薬の併用により,消化管出血のリスクが相加作用以上に増大することに留意する.
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