書評
―相澤好治 監修 和田耕治・太田 寛 編集―臨床医のためのパブリックヘルス
加部 一彦
1
1愛育病院新生児科
pp.258
発行日 2011年2月10日
Published Date 2011/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105044
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その昔,医学生だった時代に,確かに「公衆衛生学」の講義を受け,実習を行い,医師国家試験の受験勉強でも「公衆衛生」を勉強した記憶がある.が,しかし,あれから20有余年の歳月が流れた今,「公衆衛生」はなんと縁遠く感じられるだろう.医師法の第一条には医師の職務として「公衆衛生の向上及び増進に寄与」することが記されているにもかかわらず.一体,なんでそうなったのか? 医学教育の中で「公衆衛生」の占める位置は,臨床各科に比べてはるかに低い.それすなわち,日本の医学界では「公衆衛生」がそれほど重要視されていないことを意味しているのだろう.医師法に規定される「医師の職務」にもかかわらず…….
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