連載 The M&M reports 見逃し症例に学ぶ内科ERの鉄則・1【新連載】
66歳女性 主訴 全身倦怠感
長谷川 耕平
1,2
,
岩田 充永
3
1ハーバード救急部 マサチューセッツジェネラル病院
2ブリガム&ウィメンズ病院
3名古屋掖済会病院救命救急センター
pp.1530-1536
発行日 2009年9月10日
Published Date 2009/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104071
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連載をはじめるにあたって
わが国においても医療過誤訴訟はこの30年で6倍に増加し,医療事故防止,リスクマネジメントへの関心が高まっています.しかし医療の質,患者の安全を担保する一つの方法としてのMorbidity & Mortalityカンファレンス(以後M&Mカンファレンス)はいまだ発展途上の段階にあります.一部の教育病院ではすでに導入されてはいるものの,医療におけるエラーを議論する場としてのモデルや方法論は確立されていません.つまり「誰がミスを犯したのか?」という「魔女狩り」に終始しがちであり,いかにして認知エラーを学び,さらにシステム,環境,組織を改善することによって今後のエラーを防ぐのかという点は無視されているようです.
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