連載 研修おたく海を渡る・44
契約更改
白井 敬祐
pp.1359
発行日 2009年8月10日
Published Date 2009/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104028
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この間facultyになって初めての契約更改がありました.レジデントの時は「次の年のポジションを年収○○$で与えます.acceptするかしないか,サインしなさい」といった一枚の紙が連絡箱に入っていただけだったので,今回は少し緊張しました.病院によっては,Start up packageといって,“自分の診療/研究体制をとにかく3年間で作り上げなさい”という仕組みもあるのですが,僕のところは毎年の更新です.
臨床中心のClinical Facultyは,うちの部署では以下の基準で評価されます.それぞれの項目について,「だめ」「まぁまぁ」「できた」「よくできた」「すごくよくできた」と5段階の自己評価を事前に行います.
1.臨床試験に登録した患者の数
2.入院/外来で診た患者数と,請求額と回収率
3.学生,レジデント教育とその評価
4.書いた論文の数,学会発表
5.自分のアイデアではじめた臨床試験
6.研究(基礎,臨床を問わず)資金の獲得
7.大学内,地域,州,連邦レベルでの委員会などを含めた貢献度
臨床試験への登録数を評価対象としているのは,補助金のためだけではありません.NCI(National Cancer Institute)指定がんセンターとして,臨床試験に貢献するという意味でも重要なのです.
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