連載 手を見て気づく内科疾患・3
ジェーンウェー病変,オスラー結節,感染性心内膜炎診断の鍵
松村 正巳
1
1金沢大学附属病院 リウマチ・膠原病内科
pp.373
発行日 2009年3月10日
Published Date 2009/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103832
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患 者:58歳,男性
病 歴:3週間前から倦怠感を自覚していた.5日前から38℃台の発熱,悪寒,腰痛が出現した.2日前には,ロキソプロフェン・ナトリウムが処方された.しかし,発熱が治まらず入院となった.
身体所見:血圧84/50 mmHg,脈拍120/分,不整,体温39.0℃.呼吸数28/分,意識レベルJapan coma scale 3.手掌,指先,足底に圧痛のない紫斑が散在している(図1).胸骨左縁第3肋間にgrade 2の拡張期雑音を聴取する.腰の痛みを訴えるが,明らかな圧痛は認めない.
検査所見:血液培養2セットから黄色ブドウ球菌が培養された.経胸壁心エコーで大動脈弁,僧帽弁に疣贅を認めた.
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