連載
目でみるトレーニング
河合 盛光
1
,
岩崎 靖
2
,
大久保 仁嗣
3
1氷見市民病院内科
2名古屋大学医学部神経内科
3東京医科大学第1内科
pp.2137-2142
発行日 2003年12月10日
Published Date 2003/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102328
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問題 355
症 例:41歳,女性.
主 訴:全身浮腫.
既往歴,家族歴:特記すべき事項なし.
現病歴:受診の5年前より,経口避妊薬を内服していた.内科入院の2週間前より,上腹部膨満感,顔面・下肢の浮腫を認め,次第に増強してきた.
身体所見:身長154cm,体重56kg(入院時には平素の10kg増),血圧144/90mmHg.体温37.7℃.意識は清明で全身浮腫を認めた.胸部の心音には異常なし.肺野にラ音なし.
検査所見:尿検査;尿蛋白,尿潜血ともに2+.血液生化学検査;WBC6,000/μl,RBC363×104/μl,Hb11.5g/dl,Ht32.9%,Plt9.8×104/μl,PT77%,APTT37.3秒,CRP18.7mg/dl,AST9IU/l,ALT8IU/l,LDH254IU/l,γ-GTP22IU/l,CPK36IU/l,TP5.3g/dl,BUN13mg/dl,Cr0.9mg/dl.抗核抗体陰性,P-ANCA陰性.入院第19病日にはHb7.8g/dl,Plt2.1×104/μlと減少し,LDH4,300IU/l,Cr8.3mg/dl,BUN93mg/dlと上昇した.総ビリルビン2.08mg/dl,間接ビリルビン 1.46mg/dlであった.末梢血液塗抹標本を図1に,胸部CT像を図2に示す.
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