連載
目でみるトレーニング
河岸 由紀男
1
,
岩崎 靖
2
,
加藤 直也
3
1富山医科薬科大学第1内科
2名古屋大学医学部神経内科
3東京大学大学院医学系研究科消化器内科
pp.1773-1779
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102254
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問題 349
症 例:68歳,男性.
主 訴:四肢筋力低下,歩行障害.
既往歴:62歳,十二指腸潰瘍,糖尿病.
家族歴:特記すべきことなし.
生活歴:喫煙歴,20本/日×40年間.
現病歴:四肢筋力低下が出現し,徐々に進行し歩行が困難となったため,近医を受診したところ,低Na血症を指摘され,精査目的に当院に入院となった.
身体所見:身長152.3cm,体重58.5kg,体温36.5℃,血圧125/93mmHg,脈拍62/分・整,表在リンパ節を触知せず.胸部聴診上異常音を認めず.神経学的所見では意識清明,眼瞼下垂なし,深部腱反射は上肢下肢とも消失.四肢の筋力は徒手筋力テスト(manual muscle test:MMT)で3/5程度.
検査所見:入院時胸部X線写真上,右肺門部の腫脹を認めた.入院時胸部CTの縦隔条件を図1に示す.WBC4,470/μl,RBC368×104/μl,Hb12.5g/dl,Plt24.6×104/μl,TP7.2g/dl,BUN11.0mg/dl,Cre0.5mg/dl,AST31IU/l,ALT29IU/l,LDH189IU/l, CPK94IU/l,Na122mEq/l, K4.6mEq/l,Cl86mEq/l,CRP0.6mg/dl, CEA2.3ng/ml,NSE14.1ng/ml.
右正中神経における誘発筋電図を図2に示す.
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