今月の主題 循環器薬の使い方 2003
循環器疾患の薬物治療の基本:Overview
高血圧および高血圧心臓病
松井 芳夫
1
,
島田 和幸
2
1町立美和病院内科
2自治医科大学内科学講座循環器内科部門
pp.1315-1319
発行日 2003年8月10日
Published Date 2003/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102152
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ポイント
・高血圧の治療の目的は,単に血圧を下げるのみではなく,高血圧により引き起こされる標的臓器障害の予防または改善である.
・個々の患者の年齢,血圧レベル,心血管病リスク因子,合併する標的臓器障害を評価し,予後評価のためのリスクの層別化を行ったうえで,降圧目標値の設定や薬剤の選択を行う必要性がある.
・高血圧心臓病の臨床的出現形態の一つである左室肥大を早期に発見して,適切な降圧治療により退縮させることが,将来の心血管系イベントを抑制するうえで重要である.
・今後は,家庭血圧による早朝血圧の評価や24時間血圧測定計(ABPM)による血圧日内変動性を考慮した高血圧の病態把握と個別治療が,心血管系イベントの減少につながるであろう.
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